親権の基本(Q&A)
Q1:親権とは何ですか。
親権とは、子どものために親が行使する権限と責任のことを指します。子どもの監護や教育を行ったり、財産を管理したりする役割が含まれます。重要なのは、この親権が子どもの最善の利益を守るために行使されること。親権は、婚姻中の場合は両親が共同して持ちますが、離婚後は一方の親が親権者となることです。
Q2:父母が離婚する際の親権者はどのように決めるのですか。
次に、離婚時の親権者の決定方法について説明します。離婚する際、まずは両親が協議を行います。子どもの教育や財産に関する重要な事項を話し合い、子どもの最善の利益を考えて親権者を決定します。しかし、意見が合わない場合や協議が難しい場合もあります。その場合は、家庭裁判所が調停や裁判を通じて親権者を決定することになります。
Q3:父母が離婚した後は、子どもはどこで暮らすことになるのですか。
通常、親権者が子どもの住む場所を決めます。一般的には、親権者と子どもは同じ場所で生活します。通常、親権の中には監護権が含まれ、親権と監護権を分離することはしません。ただし、大事なのは子どもの最善の利益を守ること。親権者が子どもを転居させる場合は、子どもの安全や幸福を考慮して決定する必要があります。
Q4:父母が離婚した後は、子どもは親権者と同じ氏(名字)になるのですか。
親が離婚しても、子どもの氏は元のままです。親権者が変わっても、子どもの氏は変更されません。氏を変更する場合は、家庭裁判所の許可が必要です。通常、親権者と子どもの氏が異なるという状況で生活をすることはありませんので、離婚届の提出後、家庭裁判所で子の氏の変更許可を取得します。
この記事の執筆者
あい法律事務所
弁護士
山口 恭平(Yamaguchi Kyohei)
取扱分野
家事案件(離婚・男女問題、相続)
経歴
法政大学法律学科卒業後、早稲田大学大学院法務研究科に進学。卒業後、平成26年に弁護士登録。同年のぞみ総合法律事務所入所。平成29年にあい法律事務所入所。平成30年同事務所にてパートナー就任し現在に至る。