親権者を決めるときにやりがちな禁止行為について

裁判所の親権者の判断基準

裁判所の根底にある親権者の判断基準は、どちらが「子どもの利益・福祉に適うか」です。
そのため、相手方に対する憎しみから、子どもの福祉に反するような行為をしてしまうと、親権者としての適性を疑われてしまいます。

 

親権者を決めるときにやりがちな禁止行為

○相手方の悪口を子どもに吹き込む
夫婦関係が悪化しても、相手方が子の親であることに変わりはありません。
子どもが片方の親に対して不信感・絶望・恐怖を感じ愛着が失われてしまうことは、子どもの精神に深刻なダメージを与えます。
自分の感情に流され,子どもへの影響を考えず、相手方の悪口を吹き込むことは避けるべきといえます。

 

○子どもの前で相手方に対する暴力を振るったり暴言を吐いたりすること

これは、以下のとおり、法律によって、子どもに対する虐待であると定義されています。

児童虐待の防止等に関する法律
第二条 この法律において、「児童虐待」とは、保護者(親権を行う者、未成年後見人その他の者で、児童を現に監護するものをいう。以下同じ。)がその監護する児童(十八歳に満たない者をいう。以下同じ。)について行う次に掲げる行為をいう。
 略
四 児童に対する著しい暴言又は著しく拒絶的な対応、児童が同居する家庭における配偶者に対する暴力(配偶者(婚姻の届出をしていないが、事実上婚姻関係と同様の事情にある者を含む。)の身体に対する不法な攻撃であって生命又は身体に危害を及ぼすもの及びこれに準ずる心身に有害な影響を及ぼす言動をいう。)その他の児童に著しい心理的外傷を与える言動を行うこと。児童が同居する家庭における配偶者に対する暴力(配偶者(婚姻の届出をしていないが、事実上婚姻関係と同様の事情にある者を含む。)の身体に対する不法な攻撃であって生命又は身体に危害を及ぼすもの及びこれに準ずる心身に有害な影響を及ぼす言動をいう。)

子どもに対する虐待を行う者が親権者としての適性を欠くことは当然です。

 

○子どもと相手方との面会を相手方への悪感情から拒否する。
相手方への憎しみが発端となって、子どもを会わせたくないと考えてしまう気持ちはよく分かります。
ただ、突然、片方の親と会えなくなってしまう子どもの気持ちを無視してはいけません。
もちろん、同居中に子どもに対して虐待をした親に会わせることは、子の福祉に適わないと思いますが、相手は子どもには優しかったということの方が実態としては多かったりします。
子どもの気持ちを無視する、ひいては子どもの健全な成長を阻害する親だと言われないよう、面会を完全に拒否するという姿勢は控えた方がいいでしょう。

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この記事の執筆者

弁護士山口恭平

あい法律事務所

弁護士

山口 恭平(Yamaguchi Kyohei)

取扱分野

家事案件(離婚・男女問題、相続)

経歴

法政大学法律学科卒業後、早稲田大学大学院法務研究科に進学。卒業後、平成26年に弁護士登録。同年のぞみ総合法律事務所入所。平成29年にあい法律事務所入所。平成30年同事務所にてパートナー就任し現在に至る。