年金分割
中高齢者の婚姻期間の長い夫婦の離婚、いわゆる熟年離婚において、年金分割をしてないと、現役稼働時代の男女の働き方や給与水準の違いなどから、夫婦それぞれが受ける年金の額に大きな格差が生ずる場合があります。
これを解消する制度として「年金分割」という制度があります。
年金分割というと、実際に将来支給される年金そのものを分割するような印象を受けると思います。しかし、年金分割というのは、婚姻期間中の保険料納付実績を分割する(納付実績の多い方から少ない方へ移転する)ものです。
婚姻期間が平成20年4月1日以前からある方は、相手方と分割割合について合意する必要があります(合意分割)。婚姻期間が平成20年4月1日以後のみである場合、相手方と合意することなく分割の手続をすることができます(3号分割)。
いずれも2年以内に手続を始めなければならないという期間制限がありますので、注意が必要です。
事実婚の解消に際しても年金分割が認められます。
年金の問題はそれぞれの将来の生活設計に大きな影響を与える問題です。
年金分割でお悩みの方はご相談ください。
この記事の執筆者
あい法律事務所
弁護士
山口 恭平(Yamaguchi Kyohei)
取扱分野
家事案件(離婚・男女問題、相続)
経歴
法政大学法律学科卒業後、早稲田大学大学院法務研究科に進学。卒業後、平成26年に弁護士登録。同年のぞみ総合法律事務所入所。平成29年にあい法律事務所入所。平成30年同事務所にてパートナー就任し現在に至る。