熟年離婚。子どもの扶養に入ることはできる?

社会保険の扶養対象者は、配偶者と三親等内の血縁者および事実婚関係にある配偶者とその両親・子・孫のため、その他複数の条件を満たせば親を扶養に入れることが可能です。

 

なお、社会保険とは「健康保険・介護保険・厚生年金保険・労災保険・雇用保険」の5つの保険の総称ですが、会社員の場合狭義の意味で「健康保険・介護保険・厚生年金保険」の3つを表す際に「社会保険」という言葉が使われることが多いため、当記事では「健康保険・介護保険・厚生年金保険」を指して解説します。

 

<親を社会保険の扶養に入れる条件>

下記内容が、親を社会保険の扶養に入れる条件です。

 

❶被扶養者である親の住所および住民票が日本国内にあること

❷被扶養者が被保険者である自身より主として生計を維持されていること

 

以下、詳細を説明していきます。

 

自分が社会保険に加入している

扶養に入れる人自身が社会保険に加入している必要があります。

扶養は、あくまで経済的に自立している人が経済的に自立していない人を支援する制度ですので、扶養をする人自身が社会保険に加入していて対象者を支援できる体制である必要があります。

 

親がバイト先などで社会保険に加入していない

社会保険の二重加入はできないため、被扶養者である親がバイト先などの就業先で社会保険に加入していない必要があります。

202210月より社会保険の加入条件が緩和されたため、親の就業先で加入を勧められる可能性もあるので注意が必要です。

 

被保険者の収入もしくは仕送りで生活している

被保険者より主として生計を維持されていることが条件にあるため、同居している場合は被保険者の収入が主で生活をしている必要が、別居している場合には仕送りが主で生活をしている必要があります。

親が自分の収入で生活をしている場合は扶養の対象にはならないので注意しましょう。

 

親の収入が扶養者の半分未満

上記収入要件の補足として、被扶養者である親の収入は親と同居している場合には扶養者の収入の半分未満、別居している場合には仕送り額未満である必要があります。

 

親の1年間の収入が130万円未満もしくは180万円未満

親の収入が扶養者の半分未満であること、もしくは仕送り額未満であることに併せて、親の年間収入が130万円未満、60歳以上または障害者の場合は年間収入が180万円未満である必要があります。

 

*この時「年間収入」とは過去1年間を遡った実際の収入ではなく、被扶養者に該当する時点および認定された日以降の年間収入見込み額のことを指します。

例えば、被扶養者に該当する時点で1ヶ月で5万円の収入があった場合、1年間で60万円の収入が見込めるため年間収入は60万円と言ったように概算で算出します。

 

<まとめ>

複数の条件を満たせば親を扶養に入れることができることがわかりました。

自身のケースが扶養に該当するのかわかりにくい、または、親を扶養に入れた場合の各保険料はどうなるのかなど、様々なご不安をお持ちの方は、お気軽に専門家までご相談ください。

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この記事の執筆者

弁護士山口恭平

あい法律事務所

弁護士

山口 恭平(Yamaguchi Kyohei)

取扱分野

家事案件(離婚・男女問題、相続)

経歴

法政大学法律学科卒業後、早稲田大学大学院法務研究科に進学。卒業後、平成26年に弁護士登録。同年のぞみ総合法律事務所入所。平成29年にあい法律事務所入所。平成30年同事務所にてパートナー就任し現在に至る。