別居時の荷物の持ち出し (配偶者と何を持ち出すか相談できない場合)

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通常、離婚についての話合いが決着するまでには、相当の期間がかかります。

離婚すること自体には、お互い納得していても、養育費や財産分与の話がまとまらないということは珍しくありません。

夫婦関係が破綻している状態ですので、話合いをしようとしても感情的になってしまい、話が進まないという事態も想定されます。

離婚を決意した理由が配偶者の暴力・暴言、高圧的な態度(モラハラ)にある場合、話合いをすること自体が怖いという方もたくさんいらっしゃいます。

これらのような場合、離婚協議がまとまるまで一緒に暮らす、というのは精神的な負担がかなり重いといえます。

お子さんがいらっしゃる場合、険悪な家庭環境で過ごすことになりますので、お子さんにも負担がかかります。

このような場合には、離婚前に別居をして、それから離婚調停等の方法を使って、離婚についての話合いを進めるのがおすすめです。

 

 

離婚前に別居する場合、別居することを配偶者に知られてしまうと、配偶者に妨害されてしまう可能性や激高して生命身体に危険が生じる可能性のあるケースがほとんどです。

そのため、配偶者に悟られないよう、秘密裏に準備をして、配偶者に気づかれることなく別居を完了させるというミッションをクリアしなければならないということになります。

 

「忘れた物を取りに戻ることは出来ない、と考える」

 

一度、別居してしまうと、互いに別々の生活拠点で生活することになります。

そのため、長らく住んでいた家であったとしても、持ち出した鍵を使って住んでいる人の同意なく勝手に家に入ることは、住居侵入という犯罪を成立させてしまいます。

離婚協議で対立が深まっている状態だと、家に入ることを拒否されたり、入ってもいいけど自分がいないときに入られる訳にはいかない、と言われてしまう可能性が高いです。

このような状況が想定されるので、これから別居する場合には、「忘れた物は取りに戻ることは出来ない」と考えて、漏れがないよう、リストを作成しておくなどの準備が必要です。

 

 

別居時の荷物の持ち出しには、以下の2つの理由から注意が必要です:

 

  1. 別居前の準備が不足しており、十分に荷物を持ち出せないケース:

離婚を決意したものの、十分な準備をせずに別居を始める場合、必要な物品を持ち出せなかったり、重要な書類や個人的なアイテムが取り残されてしまう可能性があります。

これは後々の生活に支障をきたす可能性があるため、事前にどのように荷物を整理し、持ち出すかを法律相談や専門家と相談しながら進めることが重要です。

 

  1. 別居時に持ち出した荷物が多すぎて、相手から不適切な行為として反撃を受けるケース:

逆に、感情的な対立が激しい場合や相手が離婚に反対している場合、別居時に過剰な荷物を持ち出したり、物事を過度に主張したりすることで、相手から不適切な行為として指摘を受ける可能性があります。

特に、住居侵入罪や窃盗罪などの犯罪行為として問題に発展する可能性があるため、法律的な観点からも慎重に対応する必要があります。

 

このような問題を避けるためには、以下のようなアプローチが考えられます:

 

– 相手との離婚条件について、できる限り円満な形で話し合いを行う。

– 相手が離婚に強く反対している場合や争いが予想される場合は、弁護士や専門家の助言を仰ぎながら慎重に別居を進める。

– 重要な書類や個人的なアイテムは事前に整理し、別居時に持ち出すべきものをリストアップしておく。

– 物品の持ち出しに際して法律的な問題が発生しないように注意深く行動する。

 

最も理想的なのは、別居前に相手と離婚について話し合いを行い、荷物の持ち出しについても合意に達することです。

しかし、そのような円満な解決が難しい場合は、自分の意向や法律上の権利を十分に理解し、慎重な判断を下すことが重要です。

 

 

別居時に注意が必要な理由

 

  1. 別居後に忘れ物を取り戻すことは難しい場合がある:

離婚協議が円満に進む場合や別居が長期にわたる場合は、別居後に相手に連絡して忘れ物を取りに戻ることが可能なこともあります。

しかし、別居前に離婚協議が進んでいなかったり、DV・モラハラの関係である場合には、別居後に忘れ物を取り戻すことは危険な場合があります。

特に、別居後に相手によって勝手に荷物が処分されたり整理されたりすることがあるため、別居前に必要な荷物をきちんと整理し、持ち出す必要があります。

 

  1. 夫による荷物の勝手な処分が起こる可能性がある:

夫婦関係が悪化している場合には、夫が別居した妻の持ち物を勝手に処分する可能性があります。

また、乱雑に扱われたり壊されたりすることも考えられます。特に、離婚の争いが起こるとお金の問題も絡むため、財産的価値の高いものや重要な書類は別居前に持ち出すことが重要です。

さらに、夫婦関係が破綻している際には、勝手に荷物が処分される可能性もあるため、残していく荷物の写真を撮っておくことが推奨されています。

 

別居時には、以下のようなポイントを考慮して荷物を整理し持ち出すことが大切です:

 

– 財産的価値の高いものを優先して持ち出す。

– 生活に必需品となる物品を忘れずに持ち出す。

– 子どものために必要なものも確認して持ち出す。

– 別居後に必要な書類や証拠を持ち出す。

 

別居時の荷物の持ち出しは離婚に向けた重要なステップであり、慎重な準備と対応が必要です。

別居前に法律相談や専門家のアドバイスを仰ぐことで、円滑な離婚までの流れを確保することが大切です。

 

別居時に持ち出すべきではない荷物

 

  1. 対外的に相手方名義となっている財産

相手方名義の預金通帳、生命保険証書、自宅不動産の権利証などは、勝手に持ち出すべきではありません。

これらは対外的には、相手方に所有権が帰属する財産であり、無断で持ち出すことはトラブルの原因となります。

 

  1. 相手方の生活必需品や私物:

相手方の生活に欠くことが出来ない物、相手方の趣味で使用している物など相手方の私物といえるもの、これらの物は相手方にとって重要なものであり、無断で持ち出すことは相手の反感を招く可能性が高くなります。

 

  1. 共有財産の過度な持ち出し:

夫婦共有の財産についても、過度な持ち出しは避けるべきです。

財産分与は離婚協議の一環であり、円満な話し合いを妨げることになる可能性があります。

特に高額な財産の持ち出しは、相手の反感を招くだけでなく、後々の財産分与にも影響を及ぼすことがあります。

 

 

別居時には、必要なものを慎重に選び、相手方の財産や物品を尊重する姿勢を持つことが大切です。

過度な持ち出しはトラブルの原因となり、円満な離婚手続きを進める障害になる可能性が高いため、注意が必要です。

 

最終的には弁護士や専門家と相談しながら、適切な荷物の持ち出し方を決めることが重要です。

 

別居時に子どもを連れて出る場合には、以下の注意点が重要です:

 

  1. 子どもの成長記録や必要なものを持ち出す:

子どもの成長記録や学校関連の書類、必要な医療書類など、子どもに関する大切な資料を持ち出すことが重要です。

これらの書類は子どもの生活に密接に関わるものであり、別居後に手に入れることが難しい場合もあります。

 

  1. 思い出の品や記念品を検討して持ち出す:

思い出の品や記念品は個人的な価値が高いものであり、相手にとっては無価値かもしれません。

結婚前の思い出の品や子どもの成長にまつわる思い出の品、実家の家族にとって大切なものなどを持ち出すことで、後々の後悔を避けることができます。

 

  1. 離婚手続きに必要な書類を持ち出す:

別居後、離婚手続きを進める際には、必要な書類や証拠を持ち出すことが重要です。

収入を証明するための源泉徴収票や給与明細、夫婦関係に関する記録、離婚協議を有利に進めるための証拠などを持ち出しておくことで、円滑な手続きに役立ちます。

 

  1. 夫側の財産に関する情報を把握する:

財産分与に関する問題がある場合、夫の財産情報を把握しておくことが重要です。

通帳や権利書など、夫の財産を示す資料のコピーを取っておくことで、財産隠しを防ぎ、公平な分与を求める際に役立ちます。

 

まとめ

これらの注意点を踏まえ、子どもを連れて別居する場合には慎重に準備を行い、子どもの利益を最優先に考えた行動をとることが大切です。

別居に伴う法的手続きや権利に関する相談は、弁護士や専門家に相談することで適切なアドバイスを受けることができます。

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この記事の執筆者

おとなとこども みんなのみらい 法律事務所 弁護士 山口 恭平
おとなとこども みんなのみらい 法律事務所 弁護士 山口 恭平 YAMAGUCHI KYOHEI
取扱分野 家事案件(離婚・男女問題、相続)
経歴 法政大学法律学科卒業後、早稲田大学大学院法務研究科に進学。
卒業後、平成26年に弁護士登録。同年のぞみ総合法律事務所入所。
平成29年 あい法律事務所入所。
平成30年 同事務所にてパートナー就任。
令和08年 おとなとこども みんなのみらい 法律事務所 設立。
住所 〒760-0079 高松市松縄町1083-13 松縄Sビル
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