DV
DV(ドメスティック・バイオレンス)とは、配偶者に対する暴力をいいます。
法律(配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護等に関する法律)上、暴力は
- ①身体に対する不法な攻撃であって生命又は身体に危害を及ぼすもの
- ②心身に有害な影響を及ぼす言動
の両方を含んでいるので、殴ったり蹴ったりという行為だけでなく侮辱・威圧的な発言等もDVに当たるということです。
DVの態様
●身体的暴力
殴る・蹴る・刃物を突き付ける・髪の毛を引っ張る・体の上にのしかかる・腕をねじりあげる
●精神的暴力
誰が食わせてやっているんだなどと侮辱する・怒鳴りつける・無視する・生活費を渡さない・人格を否定する発言をする・異常に束縛する
●性的な暴力
性行為を強要する・避妊に協力しない
〇保護命令
保護命令とは,裁判所が被害者の生命又は身体に危害が加えられることを防止するため、被害者の申立てにより、加害配偶者に対し、被害者へのつきまとい等をしてはならないこと等を命ずる命令です。
裁判所ホームページ参照
http://www.courts.go.jp/saiban/syurui_minzi/minji_hogomeirei/index.html
保護命令は、加害配偶者からのDVから身を守るため早期に利用していただきたい制度です。支援センターの職員の方の助力を受けながらご自分でされる方もいらっしゃいます。保護命令が出ても抜本的な解決とはならないので、保護命令が出ている間に、離婚等の手続きを進めなければなりません。迅速さが要求されますので、早期にご相談ください。
DVで離婚を考えている方へ
DVを受けてこられた被害者の方の中には、加害者に対して極度の恐怖心を抱いていたり、自分に対する自信を喪失していたりして行動に移せないという方がいらっしゃいます。上手く状況や自分がどうしたいかを伝えられなくてもかまいません。一度、その想いを聞かせてください。
この記事の執筆者
あい法律事務所
弁護士
山口 恭平(Yamaguchi Kyohei)
取扱分野
家事案件(離婚・男女問題、相続)
経歴
法政大学法律学科卒業後、早稲田大学大学院法務研究科に進学。卒業後、平成26年に弁護士登録。同年のぞみ総合法律事務所入所。平成29年にあい法律事務所入所。平成30年同事務所にてパートナー就任し現在に至る。