話し合いができない状態であった妻との間で、弁護士の介入により離婚と離縁ができた事例
ご依頼者様の属性
・性別:男性
・年代:70代
・仕事:無職(年金受給)
・お住いのエリア:香川県内
・子どもの有無:養子縁組した妻の連れ子(男性)
・婚姻期間:18年5か月
相手方(妻)の属性
・年代:60代
・職業:不明
相手方(養子)の属性
・年代:30代
・職業:不明
ご相談のきっかけ、背景
結婚当初より、相談者は、妻と子供(妻の連れ子)より意図的に家族関係から疎外され、団欒に加わることを拒まれていたため、いつも別室で食事をし、ひとりで過ごしていました。また、相談者は、養子との関係についても故意に離間させられたため、同じ家で生活しながら、2人とは全く会話がない孤独な生活を強いられておりました。
数年後、養子が県外の大学に進学したことを境に、妻と相談者は二人きりの生活となり、一層、相談者を顧みなくなり、家庭内別居状態となっておりました。
その2年後、妻は独断で県外(関東圏)に移住しまったため、相談者は夫婦関係が完全に破綻しているにもかかわらず、離婚についても離縁についても話し合うことができず、困り果ててご相談に来られました。
当事務所の対応
まず、弁護士は、妻に、「(相談者に)なんの言葉かけもなく家から出て行ったのであるから、婚姻関係は破綻していると評価せざるを得ない。離婚について意見の回答がほしい」と受任通知を送りました。
その後、妻より「離婚に応じる」との返答があったため、こちらから離婚・離縁の手続書類一式を送り返信を待ちました。しかし、返送がまったくなく、弁護士が妻に確認の連絡を入れると「気持ちが定まらないため返送を見送っていた。」との回答を得ました。
その後、妻との連絡が途絶え、手続きが進まないため、弁護士は妻の住所地を管轄する家庭裁判所に離婚調停及び離縁調停を申し立てました。
調停は、裁判所がコロナの緊急事態宣言がなされた地域でもあるため一時頓挫していましたが、電話会議で行われました。
その間も、妻は「離婚に応じるから取り下げてほしい」と申し出たり、「やっぱり離婚には応じられない」と申し出たり、相談者を惑わす発言を繰り返していました。
弁護士は、妻の二転三転する主張に動じることなく、調停での離婚・離縁の主張を一貫しました。その後、先行して養子が離縁に応じましたが、離婚については審判という形にすることで、関東にある管轄家庭裁判所へ行くことなく集結させることが出来ました。
結果
ご依頼いただいてから1年1か月での解決となりました。
疎遠になっていた相手方らに対し、離婚・離縁について、どちらも勝ち取ることができました。
担当弁護士よりひとこと
いざ、離婚をしたいと決断し、別居している相手に交渉を開始しても、ご自身だけではなかなか進まないものです。また、今回の事例では、養子縁組の解消など複雑な戸籍の手続きも絡み合い、代理人なしでは困惑なさることが多く専門家に依頼しなければ難しかったと思います。
長きにわたる孤独な家庭生活や、すでに形骸化し、実体のなかった家族関係を解消し、第二の人生を楽しんでいただきたいと思っています。
この記事の執筆者
あい法律事務所
弁護士
山口 恭平(Yamaguchi Kyohei)
取扱分野
家事案件(離婚・男女問題、相続)
経歴
法政大学法律学科卒業後、早稲田大学大学院法務研究科に進学。卒業後、平成26年に弁護士登録。同年のぞみ総合法律事務所入所。平成29年にあい法律事務所入所。平成30年同事務所にてパートナー就任し現在に至る。
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