モラハラ夫から養育費と慰謝料を取得した事例
ご依頼者様の属性
・性別:女性
・年代:20代
・仕事:会社員
・お住いのエリア:高松市内
・子どもの有無:3名(7歳・4歳・2歳)
・婚姻期間:8年程
夫の属性
・年代:30代
・職業:会社員(副業有)
ご相談のきっかけ、背景
ご依頼者様の夫は生来、多趣味(ゴルフや麻雀など)で、金遣いも荒い気質でした。また、婚姻中も深夜の外出が多く、週に4~5日は家を空けるなど、家庭を顧みない生活を送っていました。
夫は、夫婦が共稼ぎであるにも関わらず、家事・育児について非協力的でした。加えて、少しでも気に入らないことがあると物に当たるなど、攻撃的な側面もありました。そのため、ご依頼者様は常に夫の顔色をうかがい、自分を押し殺して生活していました。
令和2年10月頃、ご夫婦は離婚に向けた話し合いを始めましたが、その頃から夫の行動はさらに悪化し、ご依頼者様を無視したり、子供たちの前で、ご依頼者様に対し非道徳的な言葉で罵声を浴びせるなど繰り返したため、子らは、父への恐怖心を増幅させていました。
相談者は次第に精神的に不安定になっていき、夫の顔を見たり思い出すだけで震えや涙が止まらず、思考力が低下し、普通に話すことが困難になってきました。
見かねた相談者の両親が、娘の代理人として相手方との交渉をお願いできないか、と、ご依頼者様とともに事務所に来られました。
当事務所の対応
ご依頼者様の精神状況を考え、これ以上の同居はご依頼者様の精神的負担が大きすぎるため、まずは別居することにしました。
別居先と別居日を決めて、別居日には、弁護士が作成した「受任通知」という置き手紙をおいて、別居を開始しました。
また、協議では、決着がつかない可能性が高かったため、当初から調停の場で進めることにしました。
こちら側から離婚調停と婚姻費用分担調停を申し立てました。
次第に、夫婦の争点が財産分与と、ご依頼者様が連帯債務者となっていた住宅ローンであると確認し、財産目録を作成し、それをベースに具体的離婚条件について協議していました。
代理人をつけていなかった夫は、弁護士と直接離婚条件の協議をしておりました。こだわりの強い夫であったため、意見の対立はありましたが、双方妥協点をみつけることができ、無事に調停が成立しました。
また、当初、体調の優れなかったご相談者様も、離婚へのゴールが見えてくるにつれて次第に元来の明るさや元気を取り戻すことが出来ました。
結果
お子さま3人とも、ご依頼者様が親権を得る形での離婚が成立しました。
また、心配していた養育費についても、子供たちが満20歳に達する日の属する月まで,一人につき16,000円ずつ勝ち取ることが出来ました。
さらに、離婚慰謝料として,55万円を勝ち取ることも出来ました。
また、住宅ローンについては、ご依頼者様の連帯債務を外し、夫の単独名義にする約束を取り付けました。
担当弁護士よりひとこと
モラハラの加害者は、他人に対しての人当たりがよいケースが多く、周囲になかなか理解されづらいという側面があります。
協議での離婚ができれば、問題はないのですが、往々にして妻が離婚を希望した時点で、激昂してしまい、話し合いすらできなくなるケースも少なくないでしょう。
夫が恐ろしくて自分一人では対応が難しい場合は、弁護士などに頼ることもひとつの手です。今置かれている状況をご相談いただければ、冷静かつ最善のアドバイスをさせて頂きます。ご自身の状況に当てはまると思う方は、まずは自分自身の身守るためにも、ご相談に来て頂ければと思います。
この記事の執筆者
あい法律事務所
弁護士
山口 恭平(Yamaguchi Kyohei)
取扱分野
家事案件(離婚・男女問題、相続)
経歴
法政大学法律学科卒業後、早稲田大学大学院法務研究科に進学。卒業後、平成26年に弁護士登録。同年のぞみ総合法律事務所入所。平成29年にあい法律事務所入所。平成30年同事務所にてパートナー就任し現在に至る。
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